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【鬼の鍛えた太刀】 田野辺先生鑑定済 鎌倉期 太刀 銘行安(検索:日本刀・槍・薙刀・脇差・鍔・目貫・縁頭・甲冑・兜) 保証書付き

登録証
都道府県 福岡県
発行年度 昭和49年 
種別 たち
長さ 七十四・八センチメートル
反り 二・六センチメートル
目釘穴
銘文 表:
裏:不詳
備考
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出品者からのお知らせ
小生大阪府在住の刀剣収集家で御座います。研究目的で所有していた収蔵品を放出致します。業者ではなく全て『個人蔵』のためうぶだしの状態が多く掘り出し物も沢山あると思います。文化財として大切にして頂ける御方に御譲りしたいと考えております。
〔特 徴〕

・種別:太刀
・刃長:七十四・八センチメートル有之
・反り:二・六センチメートル有之
・身幅:三・〇センチメートル有之
・重ね:〇・七センチメートル有之
・刃紋:細直ぐ刃浅くのたれて小互の目入り小沸付き匂い深く二重刃砂流し掛かる
・帽子:掃き掛ける
・中心:茎うぶ先栗尻鑢不明
・時代:十三世紀・鎌倉時代の頃
・生国:薩摩国
・鑑定:田野辺先生 探山邊道識
・状態:時代研磨充分・白鞘(鞘書)附

〔見 所〕

鬼が鍛えたと言い伝えがある銘行安の太刀である。作者の波平行安(なみのひらゆきやす)は鎌倉時代以降薩摩国の波平(現在の鹿児島市南部)に住した刀工である。始祖・正国より始まり代々行安の名を名乗り長く江戸時代まで続いた。中でも本作は大変時代の上がる上古刀・十三世紀頃の鎌倉時代の頃の行安の数少ない遺作であり「鬼が鍛えた」との逸話がある大変に夢のあるものである。鬼神大王波平行安を始め良く聞く話ではあるが何故そのような逸話が付くに至ったのか実に興味深いところでもある。凡字・護摩箸は当時彫刻されたものであるので関係があるのであろう。鎬造り鎬高目庵棟尋常。鍛え板目肌流れて詰み地沸付き乱れ映り立ち地鉄良く棟には武勲の受癖(癖ではない)が残りその強靭さを示している。鋒は先端が反る猪首鋒で全体に反りが深く茎は後世に手が加えられていない生茎である。溜息が出る程の生優美な太刀姿を今に残しやや疲れがあるものの略七〇〇年の時を考えるとまだまだ健全である。田野辺先生より鎌倉期の古波平の鑑定を頂戴している。(以下鞘書)薩摩國古波平生ブノ優美ナ太刀姿ヲ見セ茎ハ雉子股風ヲ形成シ地刃ニハ九州古典派就中古波平ノ特色ヲ表示シ滋味掬スベシ。※逸話ゆえに家族(理解がない)に気持ち悪がられて手放す次第です。後世に伝えて頂ける御方のみ御参加下さい。