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在銘) 村正 菖蒲造 一尺五寸余 表 護摩樋、 裏 素剣と梵字の彫り物あり

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終了予定時刻 2012-09-29 19:33:00.0
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見所の多い、古雅な一振りです。

長さ:45.9 cm 反り:1.1 cm 
身幅 ハバキ元 28.5 mm, 重ね ハバキ元 6.6 mm 
目くぎ穴:2
表銘) 村正
昭和 39 年 山形県登録


・スマートで手持ちは軽いですが、身幅・重ねともに十分です。平肉は少なめです。

・鍛えは よく摘んだ板目肌杢混じり、刃縁と鎬地に柾目が現れます。大和物や美濃千手院の風情があります(村正は美濃千手院系統であると考えられています)。

・刃紋は低い直刃を基調に互の目が交じるもので、互の目の足は刃先に抜けます。後代の様式化した箱乱れは顕著ではありませんが、その萌芽は鋒付近の互の目に見られます。刃中、金線や砂流が頻りに現れます。

・帽子は乱れこんで地蔵帽子、表裏よく揃っています。

・彫り物は表に護摩樋、裏に素剣と梵字で、特徴的な字形ですが、不動梵字でしょう。

・茎は磨上げで茎尻に「村正」二字銘があります。

古い良い研ぎで若干錆がありますが、再研磨は勿体無いかも知れません。やや拭いひけがあります。
時代を考えれば健全と言えますが、時代なりの疲れはご容赦ください。
刃切れはありません。

さて、出来の上では初代村正と見て当たらずとも遠からず、このようなものがあっても良いかという所でしょう。問題は銘が良いか悪いかという点であると思います。
まず日刀保の審査にだしても十中八九ダメと言ってくるでしょう。ビックネーム過ぎますから。
故に、無銘の赤坂千手院の価格として開始価格を設定します。

ただ、この刀は日が立つに連れ見れば見るほどムラマサで良いのではないかと不思議な気持ちになってきます。この意味において当に妖刀(妖はあやしい、色気があって艶かしい)と呼ぶべき一振りです。
上級者向きではないでしょうか。